現実逃避のレビュー部屋

漫画、アニメ、映画、ドラマなど、不定期にオススメ作品をレビューします。

アニメ「Flag」レビュー

ひょんなことから見つけた掘り出し物的なアニメ。

手法が特殊すぎて合わない人もいるかもしれない、が。

アニメーションの滑らかさ、美しさ、CGとの見事な融合、音楽、心情描写、どれも埋もれたままでは惜しい一流品だ。

主人公の声優も、どこか抜けていて、それでいながら強い芯を持っている性格を、よく表現できている。

 

タイトル「Flag」の由来は第1話で明かされ、このアニメを通じてのテーマとなる。

そのエピソードに、不覚にも目頭が熱くなってしまった。詳しくは、自分で見て確かめて見てほしい。

 

作品はカメラマンと写真を一つのテーマとしている。登場する写真は(もちろん絵で描かれている)、どれも本物の、人を引き入れて魅入らせてしまうほどの本物らしさで、さすがだ。

アニメは全体を通して、カメラのレンズによって捉えられる映像のみで構成される。この特殊さゆえに、慣れない人もいるかもしれないし、実際見やすさはいくらか犠牲になってしまっているように思う。

だが、これを貫いたことで、シャッターが押され、それまでレンズ越しに覗いていた世界が一枚の写真となる瞬間、鳥肌が立ち身震いするだろう。この一点において、この手法はアニメのテーマと合致し一つの成功を収めているといえよう。

 

メタ的な物語というか、国家の情勢とかの話については、有り体に言えば陳腐だ。私自身娯楽作品に描かれる政治のうんちゃらかんちゃらは、ただ敵と味方を作るために盛り込んでいるだけに思えて、好きになれないことが多い。

また、戦闘のリアリティは少し疑問に思う箇所もちらほらあるかもしれない。

打が先述の通り心情描写が素晴らしく、それが写真と相まって、素晴らしい作品になっていると思う。